こだわりは細部に宿る。
機能美と木の心地よさが共存する住まい
2026.02.15 取材
機能美と木の心地よさが共存する住まい
笛吹市 Tさん宅
やまなしKAITEKI住宅/ZERO・FORET
2025年12月竣工
夫婦+子ども2人
設計者:ウッドアート株式会社二級建築士事務所
施工者:ウッドアート株式会社
Q. 家族構成やライフスタイルを教えてください
ご主人
:私たち夫婦と、今年3歳になる息子、もうすぐ1歳になる娘の4人家族です。
奥さま
:今、育休中ではあるのですが、在宅で少しずつ仕事を再開しています。まだ下の子が小さいので、普段はダイニングスペースで娘を見守りながらお仕事をしていることが多いですね。
Q. 以前はどのような住宅にお住まいでしたか?
ご主人
:以前はマンションに住んでいました。子どもたちの成長を考えて、一軒家を意識し始めましたね。
奥さま
:以前は、夫の職場に近いところに住んでいましたが、子育てを考えると実家との距離も重要になると思い、今の住まいは私の実家と夫の職場の中間地点になっています。エリアが決まってから土地が見つかるまでが長かったですね。1年近く探し続け、学校も近く、交通量も多すぎないような子育てしやすい理想的な場所に出会うことができました。
Q. 注文住宅を建てようと思った理由を教えてください

ご主人
:最大のきっかけは子どもたちの将来です。一人一部屋を作ってあげたいなと考えたときに、自分たちのライフスタイルに合った家を建てようと決めました。
奥さま
:冬の寒さが本当に苦手で、お風呂上がりにヒヤッとするのが絶対に嫌だったので、性能面を重視した注文住宅を考えました。その中でウッドアートさんは、私たちが理想としていた木の質感を活かしつつ、高い断熱性能を両立してくれるところが決め手でした。打ち合わせ当時は私が第二子を妊娠中で、産前産後の忙しい時期と重なっていたのですが、LINEでマメにやりとりができましたし、迅速に対応してくださったので不安なく家づくりを進められました。こちらの些細な質問やこだわりにも、常に柔軟に答えていただけたのが嬉しかったですね。
Q. 実際に住んでみていかがですか?

奥さま
:2025年の12月にこの家に引っ越してきて、一番寒い時期をこの家で過ごしていますが、朝起きたときの「寒っ!」という感覚が全くないんです。家の中では子どもが裸足や肌着で元気に走り回っています。
ご主人
:床下エアコン1台だけで、各部屋の床にある吹き出し口から家全体を温めるシステムなのですが、これが本当に快適で。床のどこを歩いても冷たくないし、2階まで温度差がほとんどありません。子どもたちも、この家に移ってから一度も風邪をひいていないんですよ。
奥さま
:性能面だけでなく、床の足ざわりも最高です。フローリング特有のペタペタした感じが全くなくて。友人が遊びに来たときも「木のいい香りがする!」と驚かれました。ふとした瞬間に感じる木の温もりが心地いいですね。


Q. こだわりやお気に入りポイントを教えてください

奥さま
: 家事動線には徹底的にこだわりました。実は、玄関の格子状の壁は隠し扉になっているんです。そこを開けるとパントリーへ直結していて、重い買い物をした際もリビングを通らずにそのまま収納できるので楽ですね。また、家族と来客で動線を分けたのもポイントです。家族は玄関からファミリークローゼットを通ってそのままランドリールームへ行けるようにしたので、保育園の荷物や外の汚れをリビングに持ち込まず、その場ですぐに洗って着替えられます。家の中に汚れが広がらないのが本当に便利です。



ご主人
:僕はリビングの大窓ですね。開放感が欲しくて特注サイズにしたのですが、天井と軒天(のきてん)に使ってもらった木材の質感が繋がっているようなデザインになっていて、すごく贅沢な気分になれます。自分だけの空間として書斎も作りました。将来のリモートワークを見据えて、家族の気配を感じつつも集中できるよう防音仕様にしています。

奥さま
:本棚付きの小上がりベンチもお気に入りです。これは打ち合わせの途中で生まれたアイデアで、本棚は子どもが自分で本を手に取れる高さになっています。ベンチ下は大容量の収納。実用性とデザインが両立できました。


ご主人
:ランドリースペースにあるニッチ(あえて壁をくぼませて作り出した収納スペース)は提案していただいたものですが、これも助かっています。基本的には僕は掃除担当なので「排水溝の手入れがしやすいように」という要望を出したところ、それに合わせて洗濯機の位置を調整していただきました。使いやすさはもちろん、手入れのしやすさまで考慮してもらえたのはオーダーメイドならではですね。
Q. 家づくりで苦労したのはどのような点ですか?

ご主人
:収納については、夫婦で意見が分かれましたね。僕はとにかくたくさん収納が欲しい派だったんですが、例えば、妻は「通路にまで収納があると通りにくい」と。
奥さま
:通路の広さや動線を優先したかったんです。最終的には、工事中の現場に実際に立ってみて判断しました。廊下の収納を削る代わりに、小上がりベンチの下に大容量の引き出しを作ることで解決。住んでみてから「やっぱりあの収納はなくて正解だったね」と夫婦で納得できました。

奥さま
:間取りや造作も、納得がいくまで修正をお願いしました。自由設計で微調整が可能だからこそ、冷蔵庫の配置を考えて壁を数センチ下げてもらうなど、細かいこだわりを形にしていったんです。食器棚の一部は飾り棚にしてもらいました。特にトイレはSNSで調べたアーチ状の壁や棚を造作で再現してもらい、照明も自分で探してこだわり抜いた理想の空間でとても気に入っています。大手ハウスメーカーさんでは難しいような柔軟な対応をしてもらえたのが、地元の工務店で注文住宅を建てる良さだと思います。



Q.これから家づくりをする後輩たちへのアドバイス

奥さま
: SNSで素敵な事例を見るのも大事ですが、最終的には自分たちの生活スタイルに置き換えて考えることが重要だと思います。例えば私は身長が低いので、キッチンと腰壁の高さを決める際、実際に立ってみて子どもの様子を見渡せるかどうかをもっと慎重に確認すればよかったな、という小さな後悔もあります。
ご主人
:コンセントの位置はよく検討した方がよいですね。どんなに増やしても「ここにも欲しかった!」という場所が出てきます。あと、やっぱり重要なのは性能面。山梨の冬を暖房1台で快適に過ごせるのは、高い断熱性能があってこそです。
奥さま
:家族が毎日必ず顔を合わせ、対話ができる。そんな温かいコミュニケーションが続く場所にしていきたいですね。
DATA
所在地:
山梨県笛吹市
竣工年月:
2025年12月
階数・構造:
2階・木造
家族構成:
夫婦+子ども2人
設計者:
ウッドアート株式会社二級建築士事務所
施工者:
ウッドアート株式会社
ブランド:
やまなしKAITEKI住宅/ZERO・FORET
断熱等級:
等級6(UA値 0.34、ηAC値 1.4)
気密性能(C値):
0.4
一次エネルギー消費量等級:
等級6
一次エネルギー削減率:
再エネ無 41.0%
再エネ有 127.0%
再エネ有 127.0%
県産木材使用状況:
使用量 12.1 割合 45.8%
取材に伺った際、玄関を開けた瞬間から木の豊かな香りが広がり、思わず深呼吸してしまいました。奥さまがこだわり抜いた完璧な家事動線と、家事を分担する仲の良いお二人の、それぞれの使い勝手を考慮した間取り。そして、お子さまへの深い想いが、住まいの随所に工夫となって現れていました。性能の高さだけでなく、家族の未来を優しく包み込む、温もりあふれる素敵なお住まいでした!